AGA(Androgenetic Alopecia)は、成人男性の薄毛の原因として最も多い疾患です。日本人男性の約30%がAGAの症状を持つとされており、年齢を重ねるにつれてその割合は高くなります。主に前頭部の生え際や頭頂部から薄毛が進行し、放置すると徐々に範囲が広がっていきます。
AGAの主な原因は、男性ホルモンの影響および遺伝的な体質と考えられています。男性ホルモンであるテストステロンが、5α-リダクターゼという酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、このDHTが毛根の細胞に作用することで、毛髪の成長サイクルが短縮され脱毛を引き起こします。遺伝的には、特に母方の祖父にAGAがある場合、発症リスクが高まります。
当院では、AGAに対して効果が認められている内服薬による治療を行っております。フィナステリドやデュタステリドといった内服薬は、5α-リダクターゼの働きを阻害することでDHTの生成を抑制し、毛髪の成長サイクルを正常化させます。治療開始から3~6か月程度で効果を実感される方が多く、治療継続により薄毛の進行を抑制できます。ただし、抑うつ症状、性機能障害(性欲減退や勃起不全など)、肝機能障害などの副作用があり、何かあれば早めの受診をおすすめします。

